2017年10月06日

2017(平成 29)年 第 39 週(9 月 25 日~10 月 1 日)

【今週のコメント】
RS ウイルス感染症は減少し、A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎が増加

【定点把握感染症】
「A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 増加」
第 39 週は前週比 5.9%増の 1,928 例の報告があった。報告の第1位は感染性胃腸炎で以下、RS ウイルス感染症、A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、突発性発しんの順で、上位 5 疾患の定点あたり報告数はそれぞれ 3.0、2.4、1.8、0.8、0.4 である。
感染性胃腸炎は前週比 14%増の 603 例で、南河内・中河内 5.4、泉州 3.8 の順である。
RS ウイルス感染症は 9%減の 474 例で、大阪市西部 4.1、大阪市北部 4.0、中河内 3.3、南河内 3.1、泉州 2.7と続く。
A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 35%増の 363 例の報告があった。中河内 3.1、豊能 2.4、南河内 2.3 であり、9 ブロックで増加した。
手足口病は 14%減の 151 例で、中河内 1.4、北河内 1.0 である。


【全数把握感染症】
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症は、カルバペネム系抗菌薬および広域β-ラクタム系抗菌薬に対して耐性を示す大腸菌や肺炎桿菌などの腸内細菌科細菌による感染症の総称である。広域β-ラクタム系抗菌薬以外に、他の抗菌薬にも耐性であることが多く、カルバペネム耐性遺伝子がプラスミドの伝達により複数の菌種に拡散していくことから、臨床的、疫学的に重要な薬剤耐性菌であ
る。米国では、この 10 年間に、CRE の菌種全般の検出数は、4 倍に増加しており、国際的にも発生動向が注視されている。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成29年10月2日更新)