2017年09月29日
平成29年 38週(9月18日~9月24日)
【定点把握感染症】
「RS ウイルス感染症 減少」
第 38 週は前週比 23.6%減の 1,821 例の報告があった。
報告の第1位は感染性胃腸炎で以下、RS ウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、ヘルパンギーナの順で、上位 5 疾患の定点あたり報告数はそれぞれ 2.6、2.6、1.3、0.9、0.5 である。
・感染性胃腸炎は前週比 23%減の 529 例で、中河内 4.8、南河内・泉州 3.9、三島・北河内 2.4 の順である。
・RS ウイルス感染症は 30%減の 521 例で、大阪市北部 5.1、南河内・中河内 3.4、堺市 3.1 と続く。11 ブロック中9 ブロックで減少した。
・A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 13%減の 269 例で、三島・豊能・中河内 1.9 であった。
・手足口病は 24%減の 176 例で、中河内 1.7、大阪市南部・南河内 1.4、北河内 1.0 である。
・ヘルパンギーナは 15%減の 90 例で、大阪市北部 1.5、北河内 0.9 の順であった。
【全数把握感染症】
~クロイツフェルト・ヤコブ病~
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は 100 万人に 1人の割合で生じ、脳組織のスポンジ状変性を特徴とする疾患である。
我が国における発症年齢の平均は 62歳であり、女性が男性よりやや多い。
異常構造を有するプリオン蛋白が中枢神経系に蓄積し、不可逆的な致死性神経障害を生ずる。
初発症状は、記憶力低下、計算力低下、失見当識、行動異常などの高次機能障害であり、数ヶ月で痴呆、妄想、失行、歩行困難にあり、1〜2 年で全身衰弱、呼吸麻痺、肺炎などで死亡する。
経気道感染はないとされるが、大量に病原体を経口摂取した場合の発症が疑われている。
現在、有効な治療法はないが、実験室レベルにおいて、プリオン蛋白増殖抑制作用を有する抗マラリア薬および向精神薬が見つかり、治療薬として期待されている。
【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成29年9月28日更新)