2017年10月20日

平成29年 41週(10月9日~10月15日)

【定点把握感染症】
「RSウイルス感染症 4 週連続で減少」
第 41 週は前週比 2.1%減の 1,828 例の報告があった。
報告の第1位は感染性胃腸炎で、以下 RS ウイルス感染症、A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病、突発性発しんの順で、上位 5 疾患の定点あたり報告数はそれぞれ 2.9、1.8、1.6、1.1、0.5 である。
・感染性胃腸炎は前週比 5%減の 576 例で、中河内 5.2、南河内 4.5、北河内 4.0 であった。
・RS ウイルス感染症は 22%減の 353 例で、大阪市北部 4.4、南河内 2.8、中河内 2.4、大阪市西部 2.2と続いている。
・A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎は 3%減の 317 例で、豊能 2.6、大阪市北部 2.4、南河内 2.3 である。
・手足口病は 69%増の 228 例で、北河内 2.3、南河内 1.9、中河内 1.6、豊能 1.4 であった。

【全数把握感染症】
「腸チフス」
腸チフスは 、サルモネラ属のチフス菌(Salmonella enterica serovar Typhi)による全身
性感染症であり、通常、8~14 日間の潜伏期間の後、発症する。
悪寒を伴う階段状の体温上昇(稽留熱)、比較的徐脈(高熱の割に脈が遅い)、バラ疹(高熱時に出現して数時間で消失)、肝脾腫が認められる。
重篤な合併症として、発症の 2~3 週間後、腸出血や腸穿孔が起こる。
近年、国内では毎年 20~35 例前後が報告されており、その約 7~8 割は、海外での感染が強く疑われた症例である。
チフス菌の感染の場合、患者の糞便と尿、それらに汚染された食品、水が感染源となり、経口的に感染する。
腸チフスの流行地域(東南・南アジア地域)に渡航する者は、予防として、十分に加熱された飲食物の摂取、徹底した手洗い(食事前やトイレ後など)を心がける。

【大阪府感染症情報センターより参照】
(平成29年10月19日更新)